生活支援体制整備

本会では、県から生活支援体制整備支援事業を受託しています。
県内各地で活躍するSC(生活支援コーディネーター)の取組や悩みを共有するため、令和5年度から「SCリレートーク」を発行しております。

「誰かの隣を一緒に歩くだけでボランティア」 自分にもできそうだと思える設計

“おでかけ”付き添いボランティア 概要

内容買い物や散歩、通院等への付き添い
(原則、車などでの送迎支援は行わない)
対象者高齢であることや障害やケガなどにより、
外出に不安を抱えており、
付き添いがあれば安心して外出できる市内在住者
登録料年度ごとに登録料1,000円
外出にかかる費用は別途利用者負担
(初回無料お試しあり)
利用方法社協へ連絡→面談→ボランティア調整→当日

――「“おでかけ”付き添いボランティア」の立ち上げのきっかけは何ですか?

ケアマネジャーや病院からの意見や相談、住民からの声がきっかけです。
具体的には「外出時の付き添い支援」「通院時のサポート」「散歩や買い物が一人だと不安」など…。

地域ケア会議で協力を呼びかけ、病院や居宅介護支援事業所、デイサービスの職員等に講師をしてもらい、「“おでかけ”付き添いボランティア養成講座」を開催しました。

この事業については、「誰かの隣を一緒に歩くだけでボランティアです」と言っています。「それならできるかも…」と、元々ボランティアをしている人だけではなく、働く現役世代の人も休日を利用して活動してくれています。

――現役世代の方も!どうやって周知したんですか?

横手市の広報配布日にあわせてチラシを入れてもらったり、講座の開催に賛同していただいた企業等も周知に協力しくれました。

――なるほど…。養成講座の受講者が、担い手になっているということですか?

養成講座参加者18名のうち、活動を希望した13名で、新たに団体を立ち上げた形です。

養成講座は令和4年度に実施し、5年度に「練習」として10名の希望者への付き添いをお試しでやってみて、そこから具体的なルールを決めていきました。

例えば、料金のことなど…「無料だと『また頼むね』って言いにくい」との声があり、年会費1,000円をいただくことにしています。

令和6年度から本格的に活動開始していますが、事業チラシ作成や配布はSCとしてサポートしましたし、今も申込窓口と活動者の調整、活動報告とりまとめは行っています。

活動を続けていくうちに、利用者とボランティアの間で次の日程も調整できたり、活動者調整をLINEグループで行えるようになったりと、少しずつ手を離せる部分も出てきています。

人が人を呼び、担い手が22名に増えました。新人育成も団体内で行っています。

「遠くてサロンに行けない」 “今あるもの”に目を向ける

送迎付きサロン「山内つどいの場」概要

開催場所地区内の温泉施設
頻度月1回 10~15時
利用料1,700円 /回(入浴料・昼食代込み)
送迎温泉施設のバス・運転手

――どんなニーズから「送迎付きサロン」の立ち上げに至ったのでしょう?

山内地区…岩手県寄りの旧山内村での取組なのですが、地区が広くて、サロン等の集まりの場所に「遠くて行けない」という高齢者の方が結構いらっしゃったんです。

その声を、山内地区の協議体へ話題提供したところ、「誰かが送迎する」「サロンを増やせば」等、さまざまな案が出て…
そのうちの一つの「あるものを使ったらどうか、温泉施設があるから声をかけてみては」という意見が実現した形です。

――川越さんが温泉施設に声をかけたんですか?

ダメ元で、市役所の事業担当者と、協議体の方と、SCで、温泉施設まで行きました。 打合せの席で、施設の方が「やりましょう」と快諾してくれました。

――有難いですね!温泉には体制整備事業の説明をしたんですか

いえ…、事業の説明というよりは「温泉に行きたがっている高齢者がいる」「交通手段がないために閉じこもりがちになっている」という生の声を伝えました。

打合せを重ねて、温泉施設に負担がかからないように調整して、温泉施設のバスが参加者を送迎してくれる、温泉と昼食付の日帰りプランみたいなサロンになりました。今は、サロン活動として自立しています。

川越さんが「住民の声」を「協議体」へ、「協議体でのアイデア」を「温泉施設」へ、「専門職からの相談」を「地域ケア会議」へ…どんどんパスをつないでいることが印象に残りました。
住民や専門職のリアルな声を届けるつなぎ役SCの活動をたくさん聞かせていただきました。ありがとうございました。

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地域福祉・生きがい振興部 生きがい・健康づくり担当
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電話番号018-824-2777
FAX番号018-864-2742
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秋田県委託 生活支援体制整備支援事業