生活支援体制整備

本会では、県から生活支援体制整備支援事業を受託しています。
県内各地で活躍するSC(生活支援コーディネーター)の取組や悩みを共有するため、令和5年度から「SCリレートーク」を発行しております。

事務局が現地取材した内容をお伝えする取材編、第9号です。
今回は、大館市SCの皆さんと北秋田ハッピーデリバリー様を訪ね、外出支援について教えていただいた視察の模様をご報告します。

【視察報告】
「小さく始めて、大きく育てる外出支援」
 ―北秋田ハッピーデリバリーに学ぶ“続く仕組み”のつくり方

大館市社協 戸澤SC(1層SC)
市内で、外出支援の立ち上げを支援しているが、高齢化が進む地域では、担い手が限られるので、どうやって仕組みを作るか悩んでいる。
「申込→受付→支援」の流れをできるだけ簡略化して、続く仕組みにしたい。長く外出支援をしている北秋田ハッピーデリバリーの活動についてお聞きしたい。

 大館市の1層SC戸澤さんから、外出支援についてのご相談を受け、北秋田市で10年近く外出支援サービスを運営しているNPO法人北秋田ハッピーデリバリーへ、視察の調整を行いました。

 当日は、ご多忙の中、理事長の佐藤義継様に、説明・質疑応答・記念撮影まで、大変丁寧にご対応いただきました。事前にお送りした質問リストにもお答えいただき、中身の濃いお話をお聞きすることができました。

佐藤理事長のお話を熱心に聞く大館市SCの皆さん

北秋田ハッピーデリバリーの外出支援 概要

内容通院や買い物のための外出支援
対象者・要介護認定がなく、自宅での生活は問題なくできる市内在住者
・会員であること
料金入会金3,000円 年会費3,000円
 ※外出にかかる費用(燃料費や駐車料金等)は別途利用者負担
利用方法電話予約(原則2日前までに)
車輌リース車 1台、中古自動車 2台
運転手NPO法人の職員3名
対応時間帯平日 午前8:00~午後5:00
 ※やむを得ない場合(緊急時など)は、休日対応する場合もあり
  その場合は追加料金(+1,000円)を徴収

運営方法と工夫

◆利用契約と料金体系

  • 利用開始時に契約を交わす方式。
  • 入会金3,000円・年会費3,000円。利用ごとに距離に応じた燃料費を徴収。
  • ほか、緊急で休日対応した場合などは、追加料金をいただいている。
  • 行き先は県内であれば柔軟に対応しており、大館市立病院や秋田市の病院に行くこともある。

◆予約と当日の運行管理

  • 通院利用が多いので、次回予約を毎回その場で確認する工夫。
  • ドライバーは3名のスタッフでギリギリ回している状態。
  • Bluetoothイヤホンで運転中もスタッフ間で連絡を取り合い、効率的に支援。
  • 前日の夕方に翌日のシフトを全員で編成し、状況に応じて柔軟に対応。
    (当日連絡にも、待たせる可能性を伝えた上で、できるだけ対応。)
  • 車輛ごとに、業務日誌をつけている。
    (記録しているのは、乗せた人、売上、運転手、勤務時間など。)

◆苦労する点やトラブル対応

  • 「言った言わない」や、待ち時間が生じた際のクレームなど、現場ならではの苦労も多いとのこと。
  • 事故はないが、契約時に保険内容は必ず説明し、利用者に安心してもらうよう徹底している。
  • 内規を作成しているほか、契約時に念書を交わしている。その際に、利用者の病気や通院機関、身元引受人を確認させてもらっている。

◆周知方法

  • 特別な広報は行っていないが、口コミ・行政窓口・地域包括支援センター・ケアマネの紹介で新規利用が継続して入る状況。

SCの参考になるポイント

少人数でも運営できるよう仕組みを工夫していること

予約・連絡体制をシンプルに保ちながらも柔軟に対応していること

利用者の不安に向き合い、寄り添う姿勢を大切にしていること

口コミでサービスが広がっていく実例であること

今回、特に印象的だったのは、理事長の「最初は規模を小さく始めるといい」という言葉でした。
以前、ほかの外出支援サービスを取材した際も、「まずは小さく・ハードル低く・実績づくりを大事に」という声を複数の方から聞きました。
移動支援のニーズが高まる地域では、完璧な仕組みを作る前に、「まず動いてみる」ことが鍵であることを改めて実感しました。

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地域福祉・生きがい振興部 生きがい・健康づくり担当
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電話番号018-824-2777
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秋田県委託 生活支援体制整備支援事業