生活支援体制整備

本会では、県から生活支援体制整備支援事業を受託しています。
県内各地で活躍するSC(生活支援コーディネーター)の取組や悩みを共有するため、令和5年度から「SCリレートーク」を発行しております。

「地域に合った“集まる場”をみんなでつくる」
 ―湯沢市皆瀬地区「みなせちょこっとたいむ」

令和5年に新しくなったばかりの皆瀬庁舎で、住民同士が交流できる新たな場づくりが始まりました。
協議体で出た「集う場所がほしい」という声をきっかけに、住民が気軽に集まれる場として始まった『ちょこっとたいむ』の初回を取材させていただきました。

ポイントは、地域の特徴や既存のつながりを生かしながら、「まずやってみよう」と小さく始めた取組であること。

当日の様子とともに、企画づくりの工夫や、他地域でも参考になる点をお伝えします。

協議体にはケアマネジャーも委員として参画。当日も参加してくれました。

協議体から生まれた「集う場所がほしい」という声

皆瀬地区には19の集落があり、全集落でいきいきサロンを開催していますが、協議体では「頻度に差がある、健康に関することを学ぶ機会がない」などの声があり、前年度から「集まる場所が必要だ」と話し合っていました。

協議体には、民生委員や地区社協役員、老人クラブ会員、ボランティア団体、居宅介護支援事業所のケアマネジャーなど、多様な立場の関係者が参加しています。

今年度、法人内の異動で担当になった村田SCは、前任のSCから地域のニーズを引き継ぎ、どのような運営にするか協議体でアイデアを出し合いました。

「どこかの集落をモデル地区にしたらどうか?」
「庁舎でやるなら市のバスで送迎?」
「送迎するなら、出欠をしっかり取って、ルートも組む必要が…」

送迎を行う場合、参加者の把握やルート作成など運営側の負担も大きくなります。

まずは気軽に参加できる形で始めることを優先し、申込み不要で集まれる場とすることになりました。

「まず、“こみっと”やってみよう!」と、完成形を目指すのではなく、まずはプレ開催として実施しながら内容を考えていくことにしました。

健康づくりや交流の機会が少ないという声を踏まえ、体操や健康測定を取り入れた内容とし、市の健康対策課の協力により、コグニサイズを取り入れた体操や、生命保険会社への依頼によるベジチェック・血管年齢測定が実現しました。

地域に合った集まり方を考える

皆瀬地区は山間部で、隣家が遠く離れている場所もあり、一見、送迎が必要に思えます。

しかし、当日は20名の参加者が会場に集まりました。

しかも、大掛かりな周知はせず、協議体の委員にチラシを数枚ずつ渡して声掛けを依頼したり、SCからも機会があれば紹介した程度とのこと。

その背景には、地区の特徴がありました。

村田SCは、集落ごとのサロン活動などを通じて、住民同士が誘い合って集まる文化があると感じていました。

気軽に誘い合って、乗り合って、集まる。そうした「地域の“色”」に合わせた企画だったのです。

笑って、体を動かして、自然に交流が生まれる場に

30分ほど保健師による体操教室。コグニサイズを取り入れた内容で、動きながらの計算やしりとり。難しいながら、あちこちで笑いが起こり、とても盛り上がりました。

体操の後は、2種類の測定(ベジチェック・血管年齢チェック)を順番に実施。

待ち時間にも住民同士で椅子を寄せ合って、世間話をする様子が見られました。同じ地区の人たちですが、普段はあまり会う機会もないとのこと。参加者からは「家に一人でいて喋ることもないから、こういう機会があるといい」という声も聞かれました。

会場にはお茶のセットを用意しており、思い思いに楽しめる雰囲気づくりも。

参加者から飛び出した新しいアイデア

測定の後、協議体委員でもある参加者から、YouTubeにある動画『長生き音頭』がとてもいいから、皆でやらないかと提案がありました。急きょプロジェクターを借り、歌に合わせて手振りをまねして踊ってみることに。歌だけ歌う人もおり、思い思いに参加している様子がなごやかでした。

今後は、企画だけでなく運営も協議体委員と行う予定です。村田SCは「委員がやりたいことをやれる場にもしたい」と考えています。

【参考になるポイント】
・地域によって「集まり方」は違う
・協議体と一緒に考え、地域に合った無理のない形を選ぶ
・まずは小さく始めてみる(声を形にし、試しながら育てていく)
・協議体には多様な立場の人が参加し、それぞれの視点を活かして企画を考える

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秋田県委託 生活支援体制整備支援事業