施設名 | ハニーハイムカヅノ ハニーハイムかづの |
施設種別 | 母子生活支援施設 |
所在地 | 鹿角市尾去沢字蟹沢1-24 |
定員 | 10世帯 |
有資格職員 | 保育士:4名(含非常勤) 幼稚園教諭:4名(含非常勤) 社会福祉主事任用資格:3名 |
職員内訳 | 常勤職員:3 名 非常勤職員:7名 |
開設年月日 | 昭和53年12月1日 |
改築年月日 | – |
連絡先 | 電話番号:0186-23-3559 |
経営主体 | 公益財団法人 鹿角市子ども未来事業団 |
ホームページ | http://www.kazuno-kodomo.jp/ |
施設の特徴(評価の高い点、改善が求められる点など)
特に評価の高い点
- 基本方針に「地域共動」を掲げ、地域の活動に積極的に参加している。施設が地域の自治会に加入して1つの班として位置付けられ自治会行事に参加するほか、施設の行事に地域の子供たちが参加している。施設の開放にも積極的で、図書館や中庭を開放している。また、社会の一員として人とのつながりを大切にすることを入所者とともに心掛け実践している。
- 施設長は、毎月の職員会議等で入所者に寄り添った支援を行うよう指導しており、必要に応じて学校との連絡を密にとり、支援校見学時に同行訪問を試みるなど、施設長がリーダーシップを発揮することで入所者の自立支援の質の向上につながっている。
- 入所者が地域・家庭への移行の際は、措置者へ連絡するとともに、利用者へは退所後でもいつでも相談できることを話し、相談窓口など必要な情報を提供している。また、退所後3年間は施設行事への参加を案内する等で関係を維持し、相談を希望した場合はそれに応じ支援している。
- 意見を述べやすい環境づくりについて、複数の相談先を記載した印刷物を掲示し、母親と子どもに周知している。また、空き室を利用した「面談室」や「おもちゃ部屋」等を設置して、母親も子どもも一人ひとりが意見や相談がしやすい雰囲気と環境づくりに努めている。
- 入所世帯が少なく、自治活動の組織はないが、「母親定例集会」や、「母親研修」「子ども集会」等を行い、母親と子どもの意見を積極的に取り入れ、支援につなげている。また、母親が苦手としている部屋の片づけなど、利用者の気持ちに寄り添いながら、スキルに応じた具体的な支援をしている。
- 緊急一時保護の要請に対応できるよう、空き部屋を活用した専用居室に生活に必要な備品と生活用品を整え、母親と子どもの緊急利用に適切に対応する体制を整備している。
改善が求められる点
- 経営や支援に関する、中・長期の事業計画が策定されていないため、中長期ビジョンを明確にした計画が策定されることを期待する。また、施設において単年度の事業計画が策定されていないので、中長期計画を反映した基本理念や運営方針を盛り込んだ事業計画を策定することを期待する。
- 支援についての標準的な実施方法については、「快適な生活を送るために」を標準的な実施方法としているが、施設の決まりや約束事等が主な内容となっている。今後は、社会福祉施設であることを意識して、人権に関する事項や障害者・意思決定が困難な利用者等への対処方法等も記載された支援に特化したマニュアルを策定し、支援の質の維持・向上に活用していくことが望まれる。また、見直しの仕組みも定め実施することが望まれる。
- 自立支援計画は、入所時措置機関からの「入所に関する調査書」と面接による母親の意向調査を合わせてアセスメントとしているが、アセスメント方法が確立しているとは言えない。今後は、アセスメント手順や様式等を記載し、課題やストレングスにも注目した「自立支援計画作成マニュアル」を策定し、更なる支援の充実を図ることが望まれる。また、評価・見直し、緊急時に計画変更する場合の仕組み等も明文化することが期待される。
- 記録は、ネットワークシステムにより情報共有できるパソコンで担当者が入力する仕組みになっている。今後は、自立支援記録でもあることを自覚し、個別支援計画の進捗状況が把握できる記録となることを期待する。
- 「母子生活支援施設運営ハンドブック」を基本として支援を継続しているが、施設独自のマニュアルはないため、権利擁護・プライバシー保護、アフターケア、自立支援計画等に関して等、施設の特性に合った独自のマニュアルを作成し、さらなる支援の充実を図ることが期待される。
施設からのコメント
調査者の方々より貴重なご意見や丁寧なご指導をいただき、感謝申し上げます。
前回ご指導いただきました事項についての改善をめざすようにしてまいりましたが、今回の受審により福祉サービスへの理解が深まったように感じます。
改善を要する項目に関しては真摯に受け止め、利用者や地域の方々から今まで以上に必要とされる場所を目指しながら、施設の持つ機能や市民にとって有益となる情報を様々な方法でより多く発信できる環境の整備と、中長期計画や単年度の事業計画の具体化に向けた改善を図ってまいりたいと考えております。
調査者の方々からいただきました労いやお褒めの言葉を胸に、今後も施設を利用されるご家族と地域の幸せのため、職員一同力を結集し尽力してまいります。