生活支援体制整備

本会では、県から生活支援体制整備支援事業を受託しています。
県内各地で活躍するSC(生活支援コーディネーター)の取組や悩みを共有するため、令和5年度から「SCリレートーク」を発行しております。

「すぐには解決できない課題を、これから取り組むテーマに。」
 ―みんなで考えてつくった、地域の長期プロジェクト

住民から困りごとを聞き、地域の声を集める。
——そこから活動や企画につながることもありますが、すぐには解決できない課題も少なくありません。
かといって、同じような話し合いを繰り返していると、「また話し合いだけで終わってしまった」と感じることも。

そんな地域の課題を、すぐに解決するのではなく、「これから地域で取り組んでいくテーマ」として整理してみる。
大館市では、大きな課題をきっかけに、さまざまな立場の人と地域の課題を見つめ直し、「みんなでやれそうなこと」を考えました。そこから出てきたアイデアを整理し、5~10年先を見据えた9つのプロジェクトとして形にしています。

今回は、1層SCの戸澤さんに、そこに至るまでの「プロセス」をお聞きしました。

◀9つのプロジェクト

プロセス①「課題をいろいろな角度から見つめる」 ――まずは、地域の「困った」を出発点に

令和5年度、大館市では、町内会の解散や介護保険事業所の閉鎖など、地域で暮らしていくための基盤に関わる大きな課題が浮上していました。ちょうどその頃、厚生労働省の「地域づくり加速化事業」に参画することになり、地域の課題を改めて整理する機会が訪れます。

オンラインミーティングでアドバイザーとともに課題を洗い出し、次いで、すでに地域で活動している実践者とのグループワークを実施。

「こういう実践者を増やすには何が必要?」「みんなで何ができる?」と、地域で起きていることを別の角度から考えました。

プロセス②「みんなでやれそう」を考える ――「できたらいいな」を、「実際できそう」に

次に、多様な関係者が参加するワークショップを開催しました。ここでは、地域で話し合いをするとよく聞かれる「いつもの悩み」が出され、「これで市内の課題はだいたい網羅できたかな」と思えるほど、さまざまな意見が集まりました。

そのうえで、課題を並べるだけでなく、「みんなでやれること」「実際にできそうなこと」を考えました。「これは地域でできそうか?」「プロジェクトとして取り組めそうか?」という視点から、アイデアを出していきました。

プロセス③「アイデアを整理する」 ――出てきた声を、プロジェクトの候補に

ワークショップで出てきたアイデアをジャンルごとに分類し、戸澤さんが手書きで整理。その中から、実際にプロジェクト化できそうなものを9つ選びました。(画像②)

 プロジェクトは、2層SCが担当地区で実践する「やることリスト」にもなると考えました。9つあれば、1年に3つずつ取り組むとしても3年間使えます。また、すぐに成果を出すことを求められないよう、5~10年を見据えた長期プロジェクトとして整理しました。

プロセス④「協議体で決める」 ――「できそうなこと」を、地域の「やること」へ

整理したアイデアを1層協議体で共有し、プロジェクト化について協議しました。さまざまな意見をもらいながら、最終的に決めるのはあくまでも協議体。協議体で決めたことだからこそ、実行するときにも協力をお願いしていく、というスタンスです。

こうして、「みんなでできそうなこと」が、地域として取り組む9つのプロジェクトとして決定しました。(画像①)

◀画像① 9つのプロジェクト(再掲)

プロセス⑤「選んで実践する」 ――9つ全部をやる必要はない。「選べるメニュー」として使う

9つのプロジェクトは、すべての地域で一斉に実施するわけではありません。それぞれの地域で必要性が高いものや、地域として取り組みたいものから実施しています。

現在は、「“助けてほしい”と“やってみたい”を集めるプロジェクト」の周知をきっかけに座談会が行われ、そこから買物支援(地元店舗の出張販売)につながったほか、「支え合い活動事例集」づくりや「地域づくり×福祉教育プロジェクト」など、具体的な取組が動き始めています。

◀協議体でのアドバイスを受けて、戸澤さんが作成した各プロジェクトのチラシ。

PDF版

※問合せ内容に「SCリレートークについて」とご記入いただくとスムーズです。

秋田県委託 生活支援体制整備支援事業