生活支援体制整備

本会では、県から生活支援体制整備支援事業を受託しています。
県内各地で活躍するSC(生活支援コーディネーター)の取組や悩みを共有するため、昨年度から「SCリレートーク」を発行しております。

令和6年度最初の号では、秋田市・外旭川地域包括支援センター保坂優子さんの活動をご紹介します。
(令和6年度号からWeb公開しておりますが、順次、過去の号も掲載予定です)

第2層コーディネーター
外旭川地域包括支援センターコネクト 保坂優子さん

令和5年度4月配属。第2層SCとして活動しています。

活動範囲

秋田市 北2圏域(外旭川、将軍野、将軍野東)

活動内容

サロン活動の支援や新たな社会資源の発掘、創出。地域の方たちの活動を情報発信。

人とのつながりを大切にし、ともに助け合う地域に

課題

コロナ禍で活動が停滞してしまったサロンの支援、担い手を探すこと。

これまでの成果
  • 「散歩」を企画し、計2回実施。第2回目は男性3名参加で約1万2千歩歩いた。
  • 昨年度の健康教室に参加したメンバーが教室終了後も自主的に集まり、現在月2回活動中。継続して運営の支援をしている。
今後取り組んでいきたいこと

「散歩」や「青空カフェ」のような、単発でも気軽に集まりやすい機会を作り、そこから参加者同士が次につながる関係を築いていけたらと考えています。

地域の方々の声を聴きながら、小さなことを積み重ねていき、形にできるよう取り組んでいきたいと思います。

\事務局から、保坂さんへインタビュー/

気軽に連絡を取り合いますし、市内のSCの連絡会とは別に北部だけの情報交換会を昨年は3,4回行いました。

生活支援体制整備事業の周知方法を相談したり、お互いの活動のお手伝いをすることもありますし、いいところはマネさせてもらっています。

――それは心強いですね。保坂さんがイベントの企画を「単発でも気軽に集まりやすい機会」にしたいと考えたのは何故ですか?

「SCが企画したい活動」=「住民の求めていること」なのだろうか?と悩んだことがあって。

住民の方が求めていることを探ってみると、既存のサロンの“扉の向こう”に入ることが、こちらが思う以上に難しい(敷居が高い)という声があったんです。

既存のサロンは“週○回”と決まっていることも多いので、それも負担感や不安に繋がってしまうようでした。

「散歩」単発で、しかも外で開催したので、参加のハードルは低くできたのかなと思います。

歩く場所も、当日集まったメンバーで「どっち方面に行く?」と話して決めました。

参加者は公民館で行っていた健康教室のメンバーや地域の方。

これをきっかけに関係性が深まり、その後の新規サロンの立ち上げにつながっています。

単発でも気軽に参加してもらうことで、つながり作りの場になればいいなと思います。

――保坂さんが作った出会いをきっかけに自主化できたグループは、どんな要素が影響したのでしょうか?

リーダーになれる人がいるか否かは大きいと思います。

今後も集まりたい思いは皆が持っていても、「代表」となると重荷になってしまうので…。

リーダーになれる人材を見つけて、その気にさせることは、大事だと思っています。SCがいなくても回る組織にしないと続かないし、自分も離れられないので。

あとは、代表者を複数人にしたところもあります。自然にその中で役割分担を決めていて、うまく回っているようです。

――SCとして活動する際、心掛けていることはありますか?

住民の方からの情報収集を意識的にしています。

地域のサロンの情報を聞いて、コロナ禍以降休止したままのサロンに、活動の“ネタ”を持ちかけたりしています。

SCや包括の役割を知ってもらうことも意識していて、その結果、近所の気になる人のことを相談してもらえることもあります。

地域のサロンへの訪問も積極的にしています。訪問して一緒に過ごすことで様々な情報を得られますし、自分が参加した経験があれば、どんなサロンなのか紹介しやすいです。

昨年度、訪問したサロンの様子を写真に撮って、パンフレットを作りました。

作っていた時は「使うかな?」と疑問に思っていたのですが、意外と好評です。

包括の職員や、ケアマネさんから「介護保険ではない通いの場所を探している」と言われた時に情報提供でき、実際に何件か参加に繋がりました。

――今、悩みや課題は、何でしょうか?

課題は色々ありますが…
大きいのは、認知症の理解でしょうか。

認知症の方が、出かける目的にできるような場所、集いの場、それが同時に見守りの場、見守る人たちの集いの場にもなるような、そんな場所をいつか作りたいです。

まずは、既存のサロンで認知症サポーター養成講座を開催して、認知症でも受け入れできる、自分が認知症になっても参加できる、支え合える、と参加者が思える場所にできたらなと思っています。

保坂さん、お忙しいところありがとうございました!

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お問い合わせ

お問い合わせ先社会福祉法人 秋田県社会福祉協議会
地域福祉・生きがい振興部 生きがい・健康づくり担当
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電話番号018-824-2777
FAX番号018-864-2742
メールアドレスikigai@akitakenshakyo.or.jp

秋田県委託 生活支援体制整備支援事業