生活支援体制整備

本会では、県から生活支援体制整備支援事業を受託しています。
県内各地で活躍するSC(生活支援コーディネーター)の取組や悩みを共有するため、令和5年度から「SCリレートーク」を発行しております。

①近隣SC定期ミーティング(秋田市北部SCの皆さん)

リレートークNo.10の保坂SCから、秋田市北部5地区のSCで定期的に集まっていると聞き、お邪魔させてもらいました。

「クサレタマグラだな」と言われ…最初は何をしたらいいかわからなかった

保坂さん:SCって何をやったらいいのかわかりづらい。活動内容もだし、市への報告の仕方も最初はわからなくて。

夏井さん:法人内の異動でSCになったものの、最初はつかみどころがなくて。今は楽しくて、天職だって思っています。楽しくないと続かない・・・これはサロン立上げを手伝う時に地域の人にも言ってます。市の1層SCが「数値じゃない」「すぐ結果が出るものじゃない」と言ってくれているのも大きい。

――結果が出るまでに時間が長くかかる仕事ですよね。初めのうちは種まきが仕事だと他のSCさんから聞きました。

石塚さん:種まきと言っても、そもそもどれが種かわからない。優先順位のつけ方もわからなくて…全てが手探りでした。私は地域を知ることから始めてみようと思い、圏域の地図を見て、町内の名前を覚えたり、歴史伝承館に行って歴史を学んだりしました。

和泉さん:私はコロナ禍の年にSCになったので、何をどうしたら良いのかわからなくて…わからなかったから「自分のやりたいこと」を考えたんです。自分も楽しめることを地域でやるとしたらどうだろう、って。そしたら賛同者が増えていってサロンに繋がりました。

夏井さん:SCは「これが役に立つかわからないけど、ついて行ってみる」って感じ。そこから活動に繋がることもある。ないことも多いけど。初めてサロンを立ち上げた時は、町内丸ごと協議体にして、その中で資金計画とか考えて、1年かかって具体化しました。「それは協議体じゃない」という考え方もあったし、迷いもあったけれど…自分のできることをやるしかないって思ってました。

加賀谷さん:私はとにかく地域に出て、顔とSCの活動を覚えてもらおうと思ったんですけど…あちこち顔を出していたら、地域の人に「どこさでもいるな、クサレタマグラだな」って言われたんです…。流石にちょっと落ち込みました。でも、「動いてるってこと、褒められたと思って」と励ましてもらって前向きに捉えられるようになりました。

――そうに言われるくらい、あちこち足で回ったってことですもんね。

※ 秋田の方言で「何にでも口出しする人、何にでも首を突っ込む人」の意。

②イオンでフレイル予防教室(寺内包括、土崎包括)

「フレイル」周知は、生活の場で

土崎イオンの食品売り場から広い通路を挟んで反対側、休憩コーナーの一角を借りて行っています。近くにATMや銘品売り場もあり、人通りのある場所です。

お邪魔した日は「スマホ教室」で、ソフトバンクのスマホアドバイザーが練習用デモ機を使って、基本操作を教えてくれる内容でした。

企画・運営しているのは、寺内包括SC夏井さんと、土崎包括SC石塚さん。秋田市北部包括メンバーも手伝いに駆けつけています。

この場所での開催には、夏井さんの思いがあります。

夏井さん
フレイルという言葉すら知らない人がまだまだ多いです。

もっと知ってもらうには、コミセンや研修室のような場所ではなくて、もっと皆の目につく場所で教室をやらなくちゃ、と思っていました。そんな時にテレビ番組で、店舗の一角でデイサービスをしている例を見て、これだ!と思いました。

土崎イオンのこの場所を見つけて、ここでフレイル予防教室をやりたい!と思い、土崎包括を誘ってイオンに話を持ち掛けました。

最初は、スーパーの中ではなく隣の建物の貸しスペースを紹介してくれたのですが、店舗の中で行いたいとお願いしました。生活支援体制整備事業について説明資料を作って、店長さんに包括までお越しいただいて、プレゼンしました。

店長さんは制度のことをわかってくださり、店舗内のスペースを無料で貸していただけることになりました。
教室開催の日は、店長さんも様子を見に来てくれるんです。

この日も店長さんが教室の様子を見守りながら、時には手助けもしてくださっていました。

繋がりができて以来、気になるお客さんについて土崎イオンから包括へ相談が入ったり、それをきっかけに改めて店舗職員に認知症サポーター養成講座を開催することになったりと交流が続いています。

※許可を得て、企業名を掲載しています。

【取材メモ】秋田市北部SC情報交換会

  • 経緯:6~7年前・・・相談し合っているうちに集まることに
  • 頻度:決まっていないが年4回(おおよそ季節ごと)
  • 時間:13-15時が多い
  • 場所:各センターで持ち回り
  • 内容:都度、話したいことを持ち寄り(グループSNSで事前決定)
秋田市北部SCの皆さん、取材へのご協力ありがとうございました!

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秋田県委託 生活支援体制整備支援事業