第三者評価
施設名アキタケンリツイリョウリョウイクセンター
秋田県立医療療育センター
施設種別肢体不自由児施設・重症心身障害児施設
所在地秋田市南が丘一丁目1番2号
定員数100床
立地環境あきた総合支援エリア「かがやきの丘」に位置し、秋田きらり支援学校などの支援学校群と隣接しています。また近くには、秋田赤十字病院や秋田大学医学部附属病院などもあり、医療連携に適した場所となっています。
周辺施設等からの
アクセス
秋田駅東口や「秋田中央」「秋田南」などの高速インターチェンジから車で約15分程度、また本数は少ないものの、秋田駅東口バスターミナルから「総合支援エリア」までバスも出ています。
職員配置医師:30名
看護師:69名
薬剤師:3名
放射線技師:2名
臨床心理士:2名
管理栄養士:1名
理学療法士:10名
作業療法士:7名
言語聴覚士:4名
視覚訓練士:1名
歯科衛生士:2名
介護福祉士他:7名
臨床工学技士:1名
保育士・児童指導員:27名
社会福祉士:6名
事務他:17名
職員内訳正職員:144名
その他:47名
パート:1名
開設年月日平成22年4月1日
連絡先電話番号:018-826-2401
FAX番号:018-826-2407
経営主体地方独立行政法人 秋田県立療育機構
ホームページhttps://www.airc.or.jp/

実施している事業等

医療型障害児入所施設ひばり病棟(旧重症心身障碍児施設)40床・経過措置による療養介護事業所杉の子病棟(旧肢体不自由児施設)60床・一般入院(16床)母子入院(8床)含む
短期入所事業所7床・空床利用型
医療型児童発達支援センター30床・旧肢体不自由児通園施設
児童発達支援センター40床・旧知的障害児通園施設
生活介護事業所(よつ葉)20名・旧重症心身障害児(者)通園事業A型
総合相談・医療療育連携室
地域療育支援事業
発達障害者支援センター(ふきのとう秋田)

施設の特徴(評価の高い点、改善が求められる点など)

特に評価の高い点

  • センターは、秋田県の中核的療育機関として発達に支援が必要な子どもたちに安全で良質な医療と療育を提供するために乳幼児から学齢期、成人期に至るまでのライフステージに応じた適切な支援を行うことを基本理念とし、6つの基本方針を掲げて理念の実現に努めている。
  • 基本方針の見直しを行い、子どもたちの人権・人格を十分に尊重して業務にあたることを追加し理念の充実を図っている。また、看護師がケアスタッフであることや看護手順(マニュアル)の見直しがなされたことにより、重度障害を持つ利用者にとって健康面や医療面での安心・安全のよりどころとなっている。
  • 福祉事業型の地方独立行政法人で、5年間の中期計画を基に質の高い療育の提供や効率的な運営体制の構築をめざし、ワーキンググループを組織して各年度の事業計画に反映させている。また、マニュアルに沿った利用者の感染症予防対策や安全管理に向けた組織内の体制が充実しており、防災対策として消火設備を整備するとともに非常食等を備蓄している。労働環境については、休暇を取りやすい環境づくりに努め、ワーク・ライフ・バランスに配慮した働きやすい職場づくりを行っている。
  • 医療職が多く配置されていることから医療管理の下で子どもの毎日の健康状態を把握するとともに、3重のチェック体制による誤薬防止に努めるなど、適切かつ迅速な24時間対応の医療体制を確保している。
  • センター内に「提言・要望・苦情等受付箱」が設置され、苦情等には必要に応じて第三者委員の意見を基に対応する体制があり、苦情・提言はホームページのご意見欄にも記入され、サービスの向上に活用している。
  • 支援学校と渡り廊下でつながっていることから、常に連携して生活支援にあたることができる。売店もあり子どもたちの買い物訓練ができている。

改善を求められる点

  • センターは、医師である管理者のリーダーシップのもと、看護職を中心に医療的視点での業務改善や取組みを行っているが、「福祉施設」(生活支援)としての視点での利用者や保護者への取組みや関わりに調整や改善が求められる事例が見られたので再考されることを期待する。例えば、看護手順(マニュアル)の中に生活支援の視点である利用者への人権・人格の尊重が明記されていない。今後は組織全体で調整や改善を図り、周知・共有されることを期待したい。
  • 第三者評価には不可欠である自己評価を毎年行っていない。第三者評価の結果の改善状況を見極め、計画的に改善を図るよう同じ基準で年1回自己評価を行って次につなげてほしい。
  • 身体拘束に関する取り扱い手順や看護手順(マニュアル)の中に生活支援の視点である利用者の人権・人格の尊重が明記されていないことや、身体抑制という名称を使用していることなどについて、調整や改善を図り、組織全体で周知・共有されることを期待したい。
  • 職員の介助が必要な利用者の夕食開始時刻が17時となっていることについて、利用者主体の支援として適当なのか、利用者尊重の観点から今一度検証してほしい。
  • 看護の場、生活の場、訓練の場で一人ひとりが尊重され日常の生活支援を受けている。福祉サービスの提供に当たっては、どんな重度の障害があろうと子どもたちが主体的に活動できるよう支援すること、一人ひとり違う環境や生活を踏まえ、将来に向け、どのような支援ができるかを探ることが重要と考えられる。この第三者評価の評価結果を踏まえ、高度の専門性とチームワークを活かし、センターの基本理念の実現に向けて組織全体としての活動につながることを期待する。
  • 前回の第三者評価受審の結果が充分に活用されていないように見受けられるので、今回の結果をセンター運営の改善に活かすことを期待する。

施設からのコメント

 今回、当センターにおきます福祉サービスに関しまして、第三者評価を受審いたしました。当センターは平成22年に設立された秋田県で唯一の医療を備えた療育施設であり、本年で10年目を迎えることになります。

 今回の受審の過程の中で、福祉サービスをご提供させていただく立場といたしまして、必要な対応ができていない点、不十分な点、さらに改善すべき点など、さまざまなご指導をいただきました。

 今後、上記の点につきまして早急に検討し対応させていただき、ご利用される方・ご家族様にとりまして、さらに快適な福祉サービスがご提供できますよう、スタッフ一同努めてまいります。

評価結果の詳細を見る

ワムネットにて、全文公開中